老後予想図1.0

 日は家にこもってひたすらテストに向けたドイツ語の和訳を進めていました。語学を4年に残すと辛いです。今頃健全な大学生は学部の集大成として論文に注力しているはずなのに、下の学年みたいに「このペースだとテストの木曜までに後16時間かかりそう...」なんて余裕のない心配したくなかったですね。

 

 でも、翻訳という作業自体は楽しいです。一文を独立させて逐語訳するのではなく、外国語が用いられる背景を的確に抑えた上で見合う日本語を探して充てていくと、和書の小説を熟読する以上に創造的経験が得られる気がします。知識や思考を短い用語毎にフル活用できるわけですから、僕のあまり披露することのない頑固な完璧主義にも適していると思いました。

 

twinavi.jp

 翻訳の魅力は以前からうすうす感じていて、 上記の記事を読んだときにはおぼろげに「僕も老後は翻訳作業に没頭しているかもしれない」と思ったのですが、いまいちそれが本当に満足を得られるものなのかどうかわからなかったため、心の奥にしまっていました。

 しかし、卒業論文を書くようになって、引用数の多い重要な文献の正式な日本語訳が見当たらずに困難を覚え、その際何度かアマチュア翻訳家の訳に助けられ(助からなかったこともあった)、翻訳作業が人の助けになる感覚が得られたので、本当に老後は翻訳家を目指してもいいと思えてきました。

 

 この前受けた文章構成法の先生に提出した作文には、論説翻訳文のような一文の長さと挑戦的な技巧を凝らしたつもりの文章にC評価をつけられてしまいましたが、めげずに頑張りたいです。